今週、妻が浮気します

今週、妻が浮気します
この本自体は読んでないけど、
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=763621&rev=1
ここに、この話のログがあるので、そちらを読んでみました。
以下は読んだ感想です。ネタばれなので読んだことない人は見ない方が良いです。


この話で印象に残ったのは、以下の部分だ。
浮気がばれて、離婚の話をするところにて

とにかく彼女の意見を聞こうとする私に「私は言える立場じゃない」を繰り返す妻。
その後ぽつぽつと話し始めましたが、「疲れてた」「寂しかった」どの言葉にも私を失いたくないという気持ちは全く感じられず、虚無感だけが残りました。
何のために頑張ってきたんだろう。
「許して」「ごめんなさい」でも、心に開いた穴を塞ぐのには全然足りませんでした。
「別れよう」「どうして?」「君はもう俺を愛していない」・・・
「許してく・だ・さ・い!」彼女は土下座して言いました。
「私がここまでしてるんだから」と言わんばかりの逆切れ気味に放たれたその言葉に、体中が冷え切るのを感じました。
17年が終わりました。涙も出てきませんでした。

最後に一言声をかけようと思いました。
「俺は心の底から君を愛していた。ほんとに好きだった」そこまで言ったのは覚えています。
しかしその瞬間、今まで経験した事のない感情に襲われました。
感情が決壊して濁流となって噴き出したようでした。号泣?嗚咽?私は大声で泣いてました。変な声で。
止めようとしても駄目。まるで5歳位の子供のようだったと思います。
自分でも、身体が小さくなっていくような不思議な気分でした。
「ごめんね、ごめんね」気が付いたら、妻も泣いてました。
「今でも好きだから、だから別れて下さい」
「いやだ私は別れたくない」そんな会話を繰り返していたようです。

この話をしているときは、妻は夫への愛情が無くなっていたそうなのだが、次の日になったときには、また夫が好きになっていたようだ。
単純だと言うなかれ。人の心は、一人で考えたぐらいで分かるような単純なものではない。しかし、少しだけ、本当に少しだけ、この妻の考えが分かったような気がした。
私は、人間不信な所があって、相手がこちらに対して好意を持っていることを確認できないと、私はその相手に対して好意を返せないという、社会人としてかなり重度の欠陥を持っている。
もしかしたら、彼女も似たような気持ちだったのかもしれない。夫からの愛情を確認することが出来なかったのだ。そしてそれが不信となり、どんどん深みに嵌ってゆく。離婚までの最悪の悪循環だ。
この悪循環を抜け出せたのは、上記の、夫の涙と、分かれたくない、という言葉だったのではないだろうか。本当に、誰が聞いても本当の言葉だと分かる、正直な心の声。子供のような、嘘のない、純粋な声。それが、不信になっていた彼女の心を開いたのではないか。そう思えて仕方がない。


自分でも綺麗事を言っているような気がするが、せめて、頭の中だけでは綺麗事を考えていたい。信じていたい。現実がどれほどつらいものであったとしても……。