脳内妄想(3)

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『ふう、なんとか間に合ったわね』
「……疲れた……」
『だらしのないこと言わないの!さ、教室入るわよ』
「へーい」
(ガラッ)
『おはよー』
 『おはよ』
 『おはよー。今日も元気だねー』
『まあね。朝のランニングは気持ちいいわよ〜。……遅刻の危機さえなければ、なんだけど……』
 『あ、あはは……』


「おはよ……」
 「おっす。今日はまた一段と疲れてる顔してるなー」
「そりゃあ朝からランニングすればな……なんであいつはあんな元気なんだ……」
 「そりゃーお前……あれだろ?」
「あれって?」
 「あれだよあれ……お前、ほんとにわかんないの?」
「いや、意味がわからん」
 「お前と一緒に登校できて嬉しいからに決まってんじゃん?」
「それはないだろ……今日も相当怒ってたし……」
 「そうかあ?そんな風には全然見えんが……」
「ああ、いつも猫をかぶっtぶっ!」
『何か言った?』
「あ〜……いや、何にも……」
『そう?それならいいんだけど』
「あ、そうだ」
『……なに?つまんないことだったらまた殴るわよ』
「えっと、今日、俺と登校できて嬉しいかった?」
『え?……ば!ばかなこと言うんじゃないわよ!そ、そんなわけないじゃない!あんたの両親にはあんたの世話を任せられるしそのせいで今日遅刻しそうになったし最悪よ!』
「……あ〜、すまん……」
『あ、そ、その……別にそんなつもりじゃなくて……そ、そうよ!あんたが遅刻するからいけないのよ!明日からはちゃんと起きてもらうからね!覚悟しておきなさいよ!』
(ドスドス)
「……と、いうことだ」
 「おまえ……あいつに起こしてもらってるのか?」
「ああ、俺の親が旅行に行ってな。俺の世話を任されたらしい」
 「はぁ……確定だな」
「何が?」
 「いや、なんでもない。そろそろ授業始まるから席に着こうぜ」
「あ、ああ。わかった……」
(キーンコーンカーンコーン)