いきいき本

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

現在、友人に借りてこの本を読んでます。
今は1章までしか読んでないですが、そこまでの感想を。


1章は自分自身のやる気を出す方法について書かれているようです。
その方法は、抽象的な要求・問題を現実に引きずり出して解決しようとする、ということらしいです。
まずは問題を抱えていることに気が付いて、なぜそれが問題であるかを考えて、それを解決する手段を考えて、実行に移そうとする。
そうすると、物事を良くするために動いているのだからやる気も出るだろうっていうことみたいです。


そこに関しては自分は分かっているつもりだし新しい発見があったという訳でもないのですが、面白かった・印象に残った部分をいくつか。

 今や日本でもっとも力強い会社の代名詞といえるトヨタ自動車トヨタ生産方式には、その取り組み方の根本に「5W1H」というものがあります。この場合の5Wとは、先ほどの5W(誰が・いつ・どこで・何を・なぜ)とは違って、「なぜを5回繰り返す」ということだそうです。

なぜを5回繰り返すというのは面白い。
例えば、「なぜ自分は仕事をしているか」ということについて考えてみると、「給料を貰うため」だと考える。なぜ給料を貰う必要があるのか「生活が楽になるから」。なぜ生活が楽になるのか「欲しい物が買えるから」。なぜ欲しい物を買う必要があるのか「それを買うと自分の欲求が満たされるから」。なぜ自分の欲求を満たす必要があるのか「そうすると幸せになれるから」。
多分、どんな事柄についてなぜを繰り返しても同じ。最終的には、「自分の幸せ」にたどり着くと思う。
有り体に言ってしまえば、「自分の幸せ」が満たされるのであれば、仕事なんてしなくても良いしお金も必要ではないのだ。
しかし、現実的な解として、期待した物が出来なくてお客様が怒っていたり、お金が手に入らなくて幸せになるのは、よほど頭がすごい構造になっていない限り難しいのではないだろうか。少なくとも自分には無理。
だから、それを踏まえた上で、自分が幸せになるための現実的な手段として、仕事をしてお客様に満足して貰ってお金を頂いているのだ。


自分は、これが一番重要なんだと思う。「自分の幸せ」を決して見失ってしまってはならない。



あと、ここが印象に残りました。

 人間の意志決定というのは、一見常に合理的に行われているように思われます。自分自身についても非常に適切な意志決定を積み重ねているかのように思っているはずです。しかし実際には、非常に限定された範囲の中での合理性しか有していないことがほとんどなのだということは、知っておいた方がよいでしょう。

プログラマ等の専門職にいるとつい忘れがちになるのが、一般的な知識だ。
「プログラムはアートだ」と本気で思っている人の「作品」は、プログラムとしての美しさを追求しただけで、使い勝手が良くなかったり、グラフィカルじゃなかったりすることが多い。
お客様の考え方にもよるのだろうけれども、お客様は一般人であることが多いので、お客様が満足しないことが多い。
時々、妙に自信過剰で自己中心的な考えのプログラマがいたりするけれども、そんなプログラマでほんとにすごい人なんて見たことがない。
だから、

 自分自身では良いと思っていることであっても、周囲の目からすればとんでもないことのように見えることもあるのです。自分自身にとっても、周囲の人にとっても、それぞれがそれぞれの経験や価値観に基づいた判断基準を有しています。そのこと自体は悪いことではありません。しかし、必ずしもその価値基準が一致しているとは限りませんし、ましてや、自分自身の判断が常に誤謬のないものであるという確証はどこにもないのだということは、強く自覚してもし過ぎるということはないでしょう。

これはほんとに重要なことだろうな、と思った。